債務整理?キャッシングの返済で困った時の4つの救済処置の徹底解説
債務整理を考えるほど、キャッシングの返済に困った事になった場合どうすれば良いのでしょうか?債務整理と言っても、任意整理、過払い金請求、民事再生、自己破産と4種類もあり、それぞれが一体どう違うのか細かな事はあまりよく分からないと思います。
債務整理の用途は、借金の減額や支払期限の猶予の延長、借金免除など様々です。また、取り立てがきつい場合、債務整理によって返済計画を改める事も出来ますし、直ちに取り立てを止める事も可能です。
そんなキャッシングの債務整理について、注意点も踏まえお話ししていきたいと思います。
債務整理を理解する!検討する人のパターンと種類を把握する
キャッシングの返済に困ってしまい、債務整理を検討する事も時にはあると思います。では、一体どんな時に債務整理を考えるのでしょうか?債務整理を検討する5つのパターンを、まずはお話ししたいと思います。
また債務整理には、任意整理、過払い金請求、民事再生、自己破産と4種類に分ける事ができますので、それらについてもお話ししていきます。
キャッシングの債務整理は主に5つのパターンで行われる!
債務整理を考える方は、以下の5つのパターンになります。
- 長年(10年以上)返済し続けている人
長期間の借金の返済は、精神的にかなり疲労します。多くの方が、これほどの期間の返済を行っている場合、返済しては借りて、返済しては借りてと、利息分だけ払い元金の返済分が減らないパターンにハマっています。
その為、自力での完済を半ばあきらめてしまった場合、債務整理を検討するという流れのようです。実際、このような方が債務整理をしないと、ズルズル返済が長期化して、より酷くなる可能性は非常に高いです。
故に、10年以上返済をしている方は、出来るだけ早めに債務整理を検討される方が良いと思います。
- 完済したが過払い金の可能性を知った人
2010年6月18日より改正の貸金業法が施行され、グレーゾーン金利で過剰に利息を取られる方がいなくなりました。
しかし、それ以前で契約していたり、完済している人は、グレーゾーン金利による利息計算で通常より過剰に支払いをしている可能性があります。
その過剰分を返還請求しようと、債務整理を検討するパターンもあります。上手く過払い金が発生すれば、意外に大きな金額を受け取れる可能性があるので、一時期大手の法律事務所が広告をバンバン出している時期がありました。
落ち着いたとはいえ、未だにその手の広告は目にすると思います。完済した方は、過払い金を受け取れる可能性があるので債務整理の検討は良いと思います。
- 会社が倒産して収入が無くなったが、自動車ローンなどの支払いがまだある人
景気の影響で、給与が減額、会社が倒産して所得が無くなると言ったケースがあります。それにもかかわらず、支払いの期日だけは迫ってきます。収入が確保できなければ、貯金を切り崩し、それでもダメな場合は、債務整理を検討するといったパターンもあります。
少額も積もりに積もれば、大きな出費となり負担となる訳です。この他にも、無計画に趣味などのものを買いすぎて借金が膨らみ債務整理を検討するパターンもあります。どちらも最初は払っているんですが、借金の支払いが徐々に苦しくなって諦めるといったパターンです。
このように収入が微妙に追いつかない状態を長期間続けると、心が折れ返済できなくなっていきます。そうなる前に、一度専門家などを通じて債務整理を検討した方が良いと思います。
- 住宅ローンが払えない人
これは高額過ぎる買い物をしてしまい、返済計画が上手くいかなかった時に債務整理を検討するパターンです。特に、不動産、住宅ローンなどの高額返済トラブルで考慮されるケースです。
また、プライダルローンのように、2人で返済していたのに離婚をしてしまい、支払いが不可能になるケースもあります。まさに予想外の事なのでしょうが、住宅などは売却しても高額なローンが残る可能性が高いです。
大きな金額を借りている場合は、小さな予想外が取り返しのつかない状態を招く結果になりかねません。もし、高額なローを組んでいる場合は、小さな返済トラブルでも一度債務整理を検討してみる良いと思います。
- 闇金から借りてしまい困っている人
最近増えましたが、法低金利を超える高金利で貸し付けを行う悪徳な闇金業者から「うっかり」借りてしまった場合、困った末に債務整理を法律事務所に頼むというパターンがあるようです。
闇金業者の貸し付けは、違法である事が多いので、最悪刑事事件となる場合もあります。それらを踏まえ、闇金業者に関わっている場合は、早急にまずは専門家に相談されると良いと思います。的確なアドバイスを貰える筈です。
※闇金業者かどうかは、金融庁のホームページで貸金業登録番号を確認すればスグに分かります。
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債務整理は全部で4種類!過払い、任意、民事、自己破産を知る
キャッシングの債務整理は、以下の4つに分ける事が出来ます。
◆②任意整理(特定調停)
◆③個人(民事)再生
◆④自己破産
過払い金請求とは、払い過ぎた返済額を返還請求する債務の整理方法です。現在ではなくなりましたが、2010年6月以前に契約をされてキャッシングを利用された方の中には、法低金利を超える金利で利息を払っている方がいます。その方が返還を要求する方法という訳です。
任意整理は、現在行っている支払いをいったん中断し、借金の減額や金利の引き下げ交渉を行い再計算した結果で再度返済を再開する債務の整理方法の事です。
※特定調停は任意整理と同じ債務の整理方法で裁判所が仲裁役となり債務者との和解の成立をする手続ですが、任意整理とは違い弁護士が交渉などを行うのではなく「本人」がすべてを行う必要がある方法となります。
個人再生は、裁判所に現在の借金を支払えない事を認めて貰い、大幅に減額された借金を3~5年で返済できるように債務を整理する方法です。住宅などの財産を維持したまま行えたり、特定の職業に就けなくなるといった制限もない特徴が挙げられます。
自己破産とは、住宅や車など所有する高価な財産は手羽さなくてはいけませんが、借金の支払い義務を完全に免除される債務の整理方法です。
生活に必要な最低限の財産は手元に残る為、自己破産は「人生が終わる」債務整理ではなく「再出発する」ための債務整理と言えます。
体験談から学ぶ!過払い金と闇金業者への債務整理での対処法
それでは債務整理について、もう少し踏み込んでお話ししていきたいと思います。これから2つの体験談についてお話しします。1つは過払い金請求をされた体験談、もう1つは闇金業者で困っていた方が債務整理で助かった体験談となります。
12年間苦しんだ!キャッシングの返済を債務整理で全て解消
最初は気軽な気持ちで、カードローンを利用しました。クレジットカードの支払い、生活費の補填、飲み会や趣味など娯楽なんかにも気軽に使えるので当時はほとんど気にしていませんでした。
返済日に返済しても、数日後もしくは1週間後くらいに1~2万円ほど引き出して利用していたので、ほとんど元金が減らない状態でした。ある時、ふと「あといくら返済すればいいんだろう?」と確認したところ、ほとんど減っていなかった現実に愕然としました。
借入して返済して、また借入してっていうのを繰り返しましたが、50万円借りて4年経っていたのにまだ45万円ほど残っていたと思います。それからも、同じような生活をしていたんで気付いたら12年もキャッシングと付き合っていたことになります。
この段階で、「自分で解決するのは不可能」という結論に達したので、法律事務所で債務整理をお願いしました。その時勧められたのが、過払い金請求でした。
どうやら僕の資料をもとに計算すると、利息を払い過ぎていたようなので、その返還請求を行えるとアドバイスを受けました。早速お願いしたところ、借金がなくなり、成功報酬を支払っても10万円ほど手元に残る結果となりました。これには驚きました。
結局、専門家に任せっきりだったので何もしませんでしたが、借金が無いってだけでこんなに開放的になるなんて10年以上ぶりに体感しています。
過払い金が受け取れるかどうかは、計算すると把握する事が出来ます。
ただ、業者から支払い履歴などを取り寄せ正確に計算を行う必要がある為、基本的に債務整理(過払い金請求など)は専門家に依頼する事になると思います。
現在は債務整理ついての相談を無料にしている法律事務所は多いので、是非長期間借金の返済に苦しんでいる方はご相談してみて下さい。
闇金は違法業者!専門家に任せて安全に対処する
当時はお金に困っていたため、怪しいと思っていたのですが「即日融資!審査不要!」に誘われ契約してしまいました。後で分かりましたが、その業者はいわゆる闇金業者で、高金利で1週間ごとに利息を払えと無茶な要求をしてきました。
1回目の支払いから、あまりにも高額な請求に逆に怖くなってしまい、法律事務所に相談してみました。すると、私が契約した会社が闇金業者という違法業者だと初めて知った訳です。自分の不注意とは言え、あんなに簡単に引っ掛かるとは思いませんでした。
その時は本当にお金の事しか考えていなかったので、頭が働いていなかったんだと今は思います。その後は、専門家にすべて任せ、支払うべき金額を用意し法律事務所の方に渡して終わりました。闇金業者と自分が会う事は、一切ありませんでした。
今となっては過去の話ですが、1人で考えていた1週間ほどは本当に地獄でした。キャッシングには危険がつきもので、慎重になるべきだと思いましたし、ヤバい時はスグに専門家に相談するべきだとも思いました。
キャッシングを利用する際、お金に困っている方は多いと思いますが、そのせいで正常な判断が出来なくなってしまっている方もいらっしゃいます。闇金業者などの違法業者は、そんな心の隙を狙って巧妙に騙して契約を結ぼうとします。
もし騙されていたり、不安を感じたら、スグに専門家に相談して下さい。債務整理は、こんな時にも有効な手段となります。
任意整理とは?債務整理で最も選ばれる金利カットの整理方法
一般的に、債務整理と言うと任意整理と同義だと思われているほど、最も行われている債務の整理方法です。任意整理は、返済が諸事情によりどうしても払えない方が払えるように借金を減額してもらう方法になります。
その為、手続きには債権者であるキャッシング会社へ減額の許可を貰う為の交渉などを行う必要があります。また、信用情報機関に記録が残り、今後の金融商品の申込みにも多大な影響を与える整理方法なのです。
それでは任意整理について、お話ししていきたいと思います。
任意整理の2つの条件!キャッシングで失敗した方への救済処置
任意整理は、取引開始までさかのぼり利息制限法に則り金利(15~18%)を引き下げ、再計算した結果の金額を返済していく方法です。
但し、原則として計算しなおした金利(利息や遅延損害金)は全てカットされ、元金のみを3年で分割返済する事で債権者である貸金業者と和解する事になります。
これが任意整理の概要です。また、和解後は、元金を3年間滞りなく支払う必要がありますので、安定的な収入が見込める事も納得してもらう必要があります。つまり、以下2つの条件を必ず満たす必要がある訳です。
- 減額後の元金(借金)を、3年程で返済する/li>
- 継続して収入を見込めて、返済可能である
任意整理は、これまでの支払額では厳しい方へ金利分をカットして元金だけを返済するだけで完済になる救済処置になります。故に、必ず返済していかなくてはなりません。
交渉は任せっきり!任意整理の手続きは簡単3ステップ
当然ですが、キャッシング会社も儲け分(金利分)を捨てる訳ですから、簡単には納得できません。それ故に、交渉は本人が行うより「債務整理の専門家」に任せた方が無難だと言えます。
下記は、実際に専門家に相談から若いまでの流れとなります。
↓
◆②その額をキャッシング会社に、法律事務所の担当者が交渉する
↓
◆③合意に至れば、その額を3年程度で返済していく事になる
これらの流れは、全て専門家に「お任せ」となります。支払い方法は、基本的にキャッシング会社が指定する口座、ATMへ分割金を振り込む形で行っていきます。
任意整理は、キャッシング会社が応じて初めて行える債務の整理方法です。基本的には応じて貰えますが、個人で行うとなると大きな労力を使う事になります。できれば、専門家にお願いした方が様々な面で良いので、是非専門家を頼りましょう。
個人再生と自己破産の違いとは?大幅減額と免除の債務整理
債務整理において、個人再生や自己破産と言うのは、かなり状況的に大変だと思います。ですから、基本的には専門家にお任せするしかありません。
個人再生は、借金を大幅に減額する事ができ、自己破産は借金を完全に免除する事が可能です。そして、債務の整理後は新たなスタートを支援してくれる訳です。そんな2つの債務整理についてお話ししていきたいと思います。
個人再生3つのデメリット!借金が5分の1程度になる債務整理
個人再生とは、住宅や不動産などの財産を維持したまま、大幅に減額された借金を、原則3年で分割返済していく手続きとなります。
※住宅を維持するには、住宅ローン以外の抵当権が設定されていないなどの条件が必要です。
デメリットとして、以下の3つが挙げられます。
①借金は無くなりません。 ②信用情報機関に事故情報が記録されます。 ③今後新たなローンは5~10年間申込んでも審査で落ちます。 |
とはいえ、借金の支払いは5分の1程度まで抑える事が可能なので、借金額が大きな住宅ローンや不動産の支払いで困った方が利用される債務の整理方法でもあります。
自己破産は借金が全て免除!新たなスタートが切れる救済処置
自己破産とは、全ての借金の免除ができる債務の整理方法です。自己破産は全てを失うイメージが強いですが、生活できる最低限の現金(99万円以下)や家具家電(時価20万円以下)などは処分を免れるようになっています。
※家具家電などは処分される場合もあります。
故に、自己破産は「新たなスタート」を切るきっかけを与えてくれる最後の救済処置の役割を担っていたりします。そんな自己再生のデメリットは以下の4つになります。
①高価な財産(家、不動産、土地、遺産など)は全て処分される。 ②資格制限があり、場合によってははく奪される。 ③裁判所に支払い不能と認められなければいけない。 ④慰謝料、税金、ギャンブル、浪費などの借金の免除は認められない |
ほとんどの財産は無くなり、資格などの制限があり働ける職場も限られてしまう場合があります。しかし、借金で精神的にも肉体的にも摩耗していくより、新たなスタートを切った方が良い場合もあります。本当に苦しい場合は、迷わず法律事務所へ相談してみると良いと思います。