キャッシングの長期滞納の恐怖!たった数カ月が5年の苦しみを生む
キャッシングの滞納は短い期間や数度なら問題ありません。しかし長期になって来ると話は変わります。個人の信用の損失やキャッシング会社からの制裁、さらには差し押さえなどの法的処置に繋がっていくのです。そんな滞納トラブルについてお話ししていきます。
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キャッシングの返済を滞納させると、大変な事になります。信用を失う事で今後の金融商品の審査に悪影響が及び、債務不履行しているせいでキャッシング会社から損害賠償請求を受ける可能性が出てきます。
滞納を放置すると、個人の信用だけでなく差し押さえなどの法的な処置も受ける事になるかもしれません。キャッシングの滞納は大変危険です。その危険性について、個人の信用情報や差し押さえなどを踏まえお話ししていきたいと思います。
信用が無くなりお金も無くなる!滞納がもたらす危険性
キャッシングの滞納は、数日程度や1、2回程度の回数ならば何も問題ありません。その程度の滞納なら、キャッシングをされている方なら誰でも経験がある事です。
しかし、その滞納が長期化すると問題です。もし、キャッシングの返済を長期間滞納したらどうなるのか?2つの制裁的措置について、お話ししていきます。
債務不履行!キャッシングの滞納による2つの処罰の可能性
キャッシングの滞納は、支払い義務を怠った債務不履行に当たります。
<債務不履行> 契約によって、金銭をを返済する義務を負っているのにもかかわらず、その義務を果たさず放置している状態の事です。前提として「契約関係」にある事が必要です。 |
支払いの義務を果たさない滞納者には、以下2つのペナルティが科せられる可能性があります。
②損害賠償請求
毎月返済をする事を約束して、大きな金額を先に借りる(自由に使える)契約を結ぶのがキャッシングです。このように一定期間の間、期限が来るまで債務を支払わなくても良い事を「期限の利益」と言います。
まず債務不履行は、契約違反をしているので契約自体を解除される危険性があります。そして、債務不履行は民法的な罰則を科せられる可能性も出てきます。
滞納すると何が起こる?自らに起こるキャッシングに関する悲劇
処罰の可能性を2つ挙げましたが、あくまでも可能性です。キャッシングを滞納しても、1カ月ほどではそういった重い処罰を受ける事はありません。
しかし、それ以上の長期化となって来ると、可能性は現実のものとなっていきます。実は、滞納の長期化には目安があります。
支払いを3回滞納したら危険と言うものです。
例えば、5月の末が支払日だったとしたら、2回目の支払日が6月末、3回目の支払日が7月の末となります。この7月を超えると、周り(キャッシング会社や自分への社会的評価)が動き始めると言った感じです。
- 1.信用情報が傷つく
まず、ここまでキャッシングの滞納が長期化すると、金融商品(カードローンやクレジットカードなど)の支払いをする誠実さが無いとキャッシング会社に判断されます。その情報により、個人の信用情報に傷がつく事になります。
傷がつくとは比喩で、厳密には個人の債務情報に金融事故者という登録がされる事を表します。この個人の債務情報は第三者機関に管理され金融商品を扱う会社は加盟しないといけない義務を負っているので、今後の金融商品の審査時に大きな影響を与えます。
当然、悪い意味での影響です。そしてさらに滞納が長期化すると、個人の信用情報が傷つく事よりも過酷な処罰が始まってしまうのです。
- 財産の差し押さえ
個人の社会評価が落ちるとき、キャッシング会社も滞納者へ対して「制裁」を開始します。滞納が始まると、キャッシング会社は支払って欲しい旨の連絡を契約者に何度かしています。
しかし、再三の連絡や支払い要求を無視しているのが、3回も支払いを滞納した状態なのです。故に、キャッシング会社は企業的な要求を諦め法的手段へと移行する事を選択する訳です。
それが、財産の差し押さえです。滞納分の金額を財産の差し押さえによって、回収しようと行動を開始するのです。大手のキャッシング会社は、実際に差し押さえを行います。ですから、滞納が少しでも長引けば事務的に法的手続きが始まってしまう事を覚えておかなくてはいけません。
信用情報に悪影響!ローンが組めない人生が始まる
キャッシングの長期滞納によって、債務に対する信用が無くなってしまいます。それはどういった状態なのでしょうか?上記で話した、個人の信用を管理する団体とはどんなモノなのか?
信用情報に傷がつく事で被る悪影響について、お話ししていきたいと思います。
「異動」は5年消えない!滞納がもたらす個人情報の損失
信用情報とは、信用情報機関で管理されている個人の債務記録の事を言います。
<信用情報機関とは> 個人の債務情報である、債務履歴(返済の遅延や滞納が管理されている)や債務状況(複数社から借入があるか、現在借入金額がいくらなのか管理されている)を管理している団体です。 消費者金融などのキャッシングを扱う会社は、加盟する事が義務付けられています。 |
長期滞納者や金融事故を起こした個人を悪質と判断した場合、信用情報機関に「異動」と登録されます。異動と登録された情報は、他のキャッシング会社がいつでも確認できるようにしています。
そのため異動と登録されると、今後の金融商品の審査に悪影響を与え、ほぼ審査に通る事は無いと思った方がよいでしょう。
一般的に、この異動の情報は5年間掲載されています。故に、5年間は金融商品の審査に落ちてしまう訳です。信用情報に傷がつくとは、人生においてかなり辛い影響を与えるのです。
信用情報に傷がつくとどうなる?審査落ちや期限の利益の喪失
ではもう少し、信用情報に異動と登録された時の影響についてお話しします。
上記でも触れましたが、クレジットカードやスマホの割賦支払、車のローンや住宅ローンなどの審査にほぼ通る事はありません。これは人生設計に大きな影響が出る程の損失を被る事になります。
しかも、期間は5年と長期です。言い方が良くないですが、キャッシングの滞納を数カ月しただけで数年間の処罰を受ける訳です。そう考えると、滞納がいかに恐ろしい結果に繋がるのか想像しやすくなったのではないでしょうか。
キャッシングは契約によって、本来はスグに支払わないといけないお金を一定の期限、払わなくても良い状態にしています。これを期限の利益と言いますが、信用情報が異動と登録されるほど長期間滞納するとキャッシング会社はこの期限の利益を喪失させる行動に出ます。
つまり契約を解除し、キャッシングサービスの制限や停止、そして最悪の場合は債務残高の一括請求を行ってきます。
しかもキャッシング会社は、これらの処罰を法的手段で行ってきます。故に一度法的に決定した処罰は、抗う事が出来ない訳です。
キャッシングの長期滞納は、この危険な結末に辿り着くかもしれない危険な行動なのです。
裁判の一歩手前!キャッシングの滞納はココで食い止める
それでは、次は差し押さえについてお話ししていきます。財産の差し押さえには、いくつかステップがあります。滞納したからスグに差し押さえとはいかない訳です。
上記でも話しましたが、目安は滞納を3回したくらいです。期間にすると3カ月程度の滞納が続くと、キャッシング会社はある書類を送ってきます。その書類を受け取ってしまったら、かなり追い詰められた状況だと言えると思います。
財産の差し押さえについて、お話ししていきます。
4ステップ!滞納から内容証明までの流れ
財産の差し押さえは、滞納からまずは下記のような流れで進みます。
↓
◆2.督促状
↓
◆3.催告期間
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◆4.内容証明
滞納は、支払日の翌日から始まります。1週間ほどすると、「お支払いをお忘れで無いですか?」と言う確認の手紙が来ます。それが、督促状です。督促状は注意喚起の為に送られるため、この段階で滞納を解消すれば全く問題がありません。
しかし、督促状が送られてきても滞納が続いてしまうと、キャッシング会社は次の行動に出ます。催告です。催告とは、電話、はがき、訪問などの手段を使って、少し強い口調で支払いの催促を行う事です。
この催告期間は、およそ3カ月程続くと言われています。この期間内に支払えば、滞納金と遅延損害金などの金銭的損失のみで終わるのですが、支払えなければ次の段階に進みます。
それが、内容証明です。内容証明が届いたら、ヤバい状況です。速やかに滞納分の支払いを済ませましょう。
内容証明は1つの目安!裁判を視野に入れた意思表示
もし何かしらの理由で滞納金が支払えなかったら、キャッシング会社は回収を法的手段に変更してきます。
その判断基準の1つが、内容証明です。
内容証明は裁判所で証拠として使える書類であり、それはつまるところ「裁判を視野に入れました」というキャッシング会社の意思表示でもある訳です。
内容証明が来たら、とにかく滞納金を支払う事に専念しましょう。親などに頭を下げる事に抵抗がある方もいると思いますが、様々な要因からお金を集め支払いをする事をお勧めします。
そうしなければ、キャッシング会社は次の段階へ行動を移行させる事になります。
差し押さえですべて失う!裁判所の強制執行を把握する
では、最悪な結果である差し押さえが実際に行われると、どういった流れなのかお話ししていきます。期間はおもったより早い訳ではないと思いますが、そのかわり強制力は絶対的です。裁判所で、判決を受けますのでその結果は大変重いです。
さらに、キャッシングの滞納が何を奪っていくのか最後にまとめてみました。数カ月の滞納の結果が、恐ろしい結果に繋がる事を理解していきましょう。
強制執行までの流れ!敗訴が決定した裁判が始まる
以下の5つのステップで、裁判所は財産の差し押さえを強制執行してきます。
↓
◆6.支払督促による裁判の開始
↓
◆7.判決
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◆8.差し押さえの申立て
↓
◆9.裁判所による強制執行
内容証明が届いてから、数週間か1カ月程度で裁判所からの裁判への案内が届くと思います。この届く期間に関しては、キャッシング会社によって違うので明確に言う事は出来ません。
通達内容は、契約の解除、債務残高の一括請求と言った内容だと思います。この際、異義があれば同封されているであろう異議申立書を利用して下さい。
無ければ基本的にキャッシングの裁判は、簡易裁判である支払督促にて行われるのが慣例となっているので短期で終わる事になると思います。判決は、最短で2~3カ月程で出ます。
判決ですが、証拠が揃っているので敗訴します。この段階で、滞納金や遅延損害金、プラス「裁判に掛かった費用」を支払えば、財産の差し押さえは回避できます。
しかし滞納分をもし払う事ができなければ、裁判所から財産の差し押さえを強制執行される事になります。それは、全てを失ってしまうのに等しい程の恐ろしい制裁です。
キャッシングの滞納から、およそ1年も掛からず財産の差し押さえは行われます。この事を十分理解し、キャッシングをご利用下さい。
失ってしまう!キャッシングの滞納の放置が奪っていくもの
キャッシングの長期滞納で失うものは、計り知れません。「とにかく、出来るだけ早く支払う」と言う事を念頭に滞納時は行動されると良いと思います。
では簡単に、滞納で失うものをまとめてみました。確認してみて下さい。
②個人の信用の喪失
③周囲や会社にバレた時の人間関係の崩壊
④精神的ストレスによる疾患
⑤滞納が気になり、人生の貴重な時間を失う
こういった事が起こります。しかも、これはほんの一部です。それぞれ個人的な理由によって、全く見当もつかない苦しみを味わうかもしれません。
キャッシングの滞納がいかに危険なのかが理解できたのなら、計画的に返済し滞納がないようご利用下さい。